写真は本文と直接関係ありません
ぶうは徘徊する。 別にボケたからではない。徘徊は若いころからだ。犬は毎日決まったコースを散歩するのを好むというけれど、やっぱりパグは犬じゃないんだろう。ぶうは妙に確信ありげに知らない道をとっとこ歩いていく。 そして、行き止まりになってしまったとき。「シマッタ」という顔をして人間を見る。「しまった、どうしましょ」 あのね、お前が連れてきたんだろ。 そしてぶうは、ほんのちょっとだけ決まり悪そうに引き返すのである。
※年を取った今は徘徊するほど歩けなくなってしまった。だから、これはちょっと前の話。