四つ足2000年
( その1 )



それぞれのちかごろ


 無事に明けた2000年。このページは、レギュラーページの50ページ目にあたる。思えば長く続いてきたものだ。その記念、というわけでもないが、今回は四つ足たちの近況報告をお届けしたいと思う。なお、今回は2ページ構成になっている。



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キングぶう

 ぶうは年を取った。瞳が白いのは、フラッシュの反射のせいではない。白内障が進行しているためだ。もっとも、本人(犬)はべつに困っていない。
 あいかわらずキングとしてのつとめは果たしているが、少々おっくうになってきたようだ。猫同士のじゃれ合い・ケンカがうるさくなってきても、吠えるだけですませがちになった、以前ならドドドと突進して蹴散らかしていた場合でも。このときヘンなのは、猫のほうを見ずに吠えることである。その時に顔を向いている方に向かって吠える。目や方向感覚がおかしくなったのではない。ガマンできなくなって蹴散らかすときにはまっすぐ現場に向かう。
 少し前になるが、猫にぶつかられた猫が驚いて飛び退いたことがある。よくある話。ただ、このときはたまたまわたしの手がそこにあったのだ。猫の爪はわたしの指の爪と肉の間に深々と突き刺さった。思わず飛び出した悲鳴に、ぶうが激怒した。あまりの剣幕に関係のない猫まで全部逃げ散ってしまったほどだ。こういうときにはパグも犬なのだなぁと思う。たまにしかないが。
 年を取るのは仕方がないけれど、もう少し長く一緒にいたいと思う。もう少し。
 



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べえ:ちょっと影が薄い

 べえは最近ご機嫌が悪い。ムクロがちょっかいをかけてくるせいだ。猫じゃらしを振ってくれとねだることもなくなったが、その理由は別。自分がおねだりして振ってもらっても自分が遊べないことに気づいたから。フィーネやメグロが飛んできて先に猫じゃらしを追いかけ回す。そうなるとべえはいやなのだ。彼女は大勢でごちゃごちゃになるのが嫌いである。でも、寒くなってからはよく猫団子に参加している。



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マクロ:万能おびえ猫

 最近またおびえがひどくなったのは、動物病院に連れていったからである。連れていった人間と目が合うと耳を伏せて後ずさりしたりする。なんだか情けない。
 他の猫によくいじめられているが、本人(猫)の責任も大きい。他の猫にケンカする気がなくてもマクロのほうがおびえて声を挙げたり手を出したりするのだ。先日、マクロの鼻先に紙きれがくっついているみたいだったので、取ってやろうとした。取れない。えっと思ってよく見ると、猫の爪だった。猫の爪が鼻に突き刺さっていたのである。冷や汗が出た。マクロが痛がって逃げると傷口が広がる。痛くないように、慎重に、猫の爪の曲線の軌跡を描いて爪を引き抜く。成功。ほっとした。
 しかし、彼はまったく痛そうではなかった。写真を撮っておけばよかったのにと言われたのだが、その時そういうことが思い浮かぶほど鬼畜でなかった自分に満足している。ちょっと負け惜しみだが。



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ぷに:なぜだかキリリと写る

 ぷにはぷにだ。あいかわらず、のほほんとくつろいでいる。彼は要求がましいところがない。冬、人間が帰ってくると、彼はストーブの前に行って期待に満ちた眼差しで人間を見上げる。「つけてくれる、よね?」というように。
 部屋に初めてストーブが来たころは、嬉しくてしかたがなかった。ストーブをつけようとすると、スイッチにかける手に、のどをごろごろ鳴らして頭をすりつけてきた。まるで「ああ、うれしい!ウレシイ! ストーブをつけてくれる手、ダイスキ!」というように。




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