王者の肖像



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 ぶうは、当方の四つ足動物の王である。
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外見も行動もそれらしく見えないことが多いだろうけれど。




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わがまま: ぶうはわがままである。自分が注目されていないと気に入らない。パソコンや本、新聞など、人間の注意を奪ってしまうものを敵視している。新聞を床に広げて読んでいると、ボクを見ろ、とばかりに新聞紙の上に乗ってくる。




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いぢわる: ぶうはいぢわるである。人間の膝に乗っていいのはぶうだけだ、というルールを厳格に守らせようとする。自分が乗りたいときだけではない。ぶうは、長い間乗っていると足がしびれてくるときがあるようだ。膝から降りてときどき足を振っている。それなのに、猫が人間の膝に乗ろうとすると、あわててまた乗りにくるのだ。  




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すねる: ぶうはすねる。かまってもらえないと、部屋のすみに行って壁の方を向いている。ときどき人間を横目で見て反応をうかがう。たいていは人間が気づいてかまってやるのだが、用事をしていて気がつかないときもある。そんなときには、ぶうのほうから人間の前にやってきて、「ボクすねてるんですけど!」と不満の表情でアピールしてくるのである。




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不満: これがぶうの不満の表情である。突き出た下唇がポイント。




王者の資格: 最初、当方に四つ足動物はぶうだけしかいなかった。いつの間にか総計8匹にまでも増えてしまったのだが、その主な原因はぶうである。ぶうは捨て猫を見つける。見つけると動かなくなる。捨て猫を家に連れ帰ってからも、ぶうは気になって仕方がない。子猫がぶうを怖がって、フーっとうなり声をあげると、ぶうはおすわりをする。おすわりをすると、相手はいうことを聞いてくれると思っているようだ。しばらくして仲良くなると、子猫はぶうの乳をすっていた。今はこの役目はぷにが果たしている。
 人間の膝はぶうの聖域だが、子猫が乗っているときにはぶうは怒らない。不満にじっと耐えている。猫同士がじゃれあっている分には放っておくが、本気のケンカが始まると割って入って止めさせる。新参のディーがマクロを追いかけ回していると、ぶうが怒ってディーをけちらす。
 人間が猫に薬を呑ませるとき、猫がいやがって叫び声をあげることがある。そんなとき、ぶうがやってきて人間の顔をなめ回す。まるで、猫を許してやってくれと取りなしているかのようだ。
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 たとえそれらしく見えなくても、ぶうはやはり八獣の王であり、猫たちもそれを認めている。



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