人間と遊ぶ



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パグと遊びは pug & play

ぶうの場合
 犬と人間のお遊びでポピュラーなのは、ボール投げやおっかけっこであろう。ところが、ぶうのお遊びというと、人間のズボンのすそをかむことしかないのである。あまりに一方的で人間としてはまことに面白くない。でもいいのだ。ぶうはそれ以外の行動で人間を十分に楽しませてくれるのだから。




猫の場合
 猫の遊びといえば、猫じゃらしが定番である。こちらの猫たちも猫じゃらしを振ってもらうのが大好きだ。これについてもそれぞれ個性豊かである。

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人間の顔をじっと見つめてねだるべえ

 振ってくれと人間に要求するのはべえである。いつのまにか、人間の背後に行儀よく座っていて、声を出しておねだりをする。特に人間がテレビを見ているとよくおねだりをしてくる。じっとすわって箱を見ているだけなら、じゃらしを振れ、ということらしい。不思議とパソコンに向かっているときはねだってこない。一応区別できるようだ。
 さて、おねだりの声だが、最初は小さい。こちらが知らん顔をしているとだんだん声が大きくなってくる。傑作なのはその声の調子である。これほど「媚びる」ということばにふさわしい声をわたしは知らない。安手の映画で愛人がパトロンにダイヤの指輪を買ってもらおうとねだっている声。そんな感じだ。主として甘え、しばしば拗ねて、時には恨み、ついには怒る。けっこう音楽的でもある。

 
 
 

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最近人間に寄りつかないマクロ

 自分からねだることはない。以前は、じゃらしの音を聞き付けるとどこからでも駆け付けてきてじゃらしを追いかけた。じゃらしを小さく回すと追いかけてぐるぐる回る「綿あめ」状態になったものだ。ところが、引っ越しをきっかけにおびえがひどくなってあまり私のそばには寄りつかなくなってしまった。環境が変わるとマクロが正常に動作しなくなるという例である。




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じゃらしを追って起ち上がるぷに。あまり雄々しくない。むしろペンギン。

 ぷにもじゃらしが大好きである。しかし、残念なことに彼は少々ニブい。じゃらしを素早く動かすとついていけなくなってしまう。じゃらしを左右に振るとそれを追って猫は頭を左右に振るのだが、彼だけワンテンポ遅れてしまうのである。ちょっと悲しい。ぷにに合わせて動きを遅くすると他の猫が面白くない。それだけにじゃらしを捕まえると嬉しいのか、抱え込んで独り占めしてしまう。他の猫は、捕まえると遊びにならなくなると分かっていて、自分の成功に戸惑ってしまうのだが。




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ミクロ:じゃらしを見つめる瞳はまんまる

 ミクロもやはりじゃらしが好きである。ただ、ぷにとは別の理由で速い動きにはついていけないことがある。彼女は片目なのだ。理由は分からない。先天性なのか、喧嘩で失ったのか。しかし、それは彼女にとって大したハンデにはなっていないようだ。こんなことがあった。引っ越して間もないころ、猫たちはフローリングの床がよくすべることに慣れていなかった。あるとき転がるボールを追いかけてぷにとミクロが台所の流しに向かって走っていった。爪が掛からない、流しにぶつかる、というそのとき、ミクロは流しの上に飛び乗り、ぷにはそのままぶつかったのである。




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一緒に遊んでもらえないディー

 ディーもじゃらしが好きなのだが、まだみんなが遊んでいる中に混じって遊ぶことはできない。じっとがまんしている様子はなかなか健気である。ディーだけのときに振ってやると喜んでじゃらしを追いかける。しばらくすると他の猫が物音をききつけてやってくる。そうすると彼はしぶしぶあきらめるのである。



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